オールアバウトの記事「子育て世帯が住むなら「東京が正解」といえるのか?一都三県の支援策を比較してみると……」で、国・都道府県・市町村が少子化対策として実施している制度を取り上げ、例として高校生の授業料助成について都道府県による違いを取り上げました。どこに住むのが良いのでしょうか?
生命保険の商品内容は時代と共に変化しています。最近は働けなくなった時に備える保険や介護状態になった時に備える保険等が増えていますが、特に目に付くのが健康増進をサポートするような保険です。何故増えているのか考えてみました。
日本は女性の2人に1人は90歳まで長生きする
日本の平均寿命は男性81.25年、女性87.32年で、世界トップレベルの長寿大国であり、今も延び続けています。そして、特定の年齢まで生存する確率をみると、男性は4人に1人、女性は2人に1人が90歳まで長生きすると推測されています。
資料:厚生労働省平成30年簡易生命表の概況 単位:%
長生きすることはとても喜ばしいことですが、健康でなければ長生きしても嬉しくはありません。健康寿命との差は短いに越したことは無く、長く健康であり続けて、亡くなる直前まで健康でいられるのが理想的です。その為には、日頃から健康的な生活を送ることが大事です。
長生きすると医療費は累進的に増えていく
日本は平均寿命が延びているだけでなく、子どもが減って高齢者が増えています。高齢者が増えると医療費はどのような影響を受けるでしょうか?
資料:厚生労働省年齢階級別1人当たり医療費(平成28年度)
グラフは1人あたりの医療費を表していますが、1人あたりにかかる医療費は子どもより高齢者の方が圧倒的に多いことがわかります。例えば10歳~14歳の9.9万円に対し、85歳~89歳は103.6万円で10倍以上もかかっています。そのため、高齢化が進めば進むほど医療費は大幅に増加していきます。
健康増進を応援する保険が増えている
健康に長生きしたい国民の願望や高齢化で増大する医療費を抑制したい国等の現状を踏まえ、生命保険業界では加入者の健康を応援する健康増進型の保険商品が増えています。
健康増進を応援する内容にはいくつかタイプがあり、例えば、健康状態等から算出する健康年齢が実年齢に対して上下することで支払う保険料も連動して上下する保険や、健康状態等から算出する健康年齢が実年齢より低いと健康祝金を受け取れる保険等があります。
中でも積極的なのが住友生命で、世界的に展開している「Vitality」のウェルネスプログラムを保険に組み込んで健康増進を推進しています。
住友生命「Vitality Day2019」にて、アンバサダーの浅田舞さん・浅田真央さん、ゲストの/ガンバレルーヤ(まひるさん・よしこさん) 2019年9月松浦建二撮影
保険料とは別にVitality利用料(月額880円)を払う必要がありますが、健康増進の取り組み状況に応じて提携先企業の商品・サービスを割引で受けられたり、保険料の割引を受けられたりします。
住友生命「Vitality Day2019」にて、アンバサダーの浅田舞さん・浅田真央さん、ゲストの/ガンバレルーヤ(まひるさん・よしこさん) 2019年9月松浦建二撮影
住友生命「Vitality」でアンバサダーを務めている浅田舞さん・真央さん姉妹も、以前に比べて健康に気を使うようになり、駅等で意識的に階段を使うようになったそうです。
その他では、一定期間給付金を受け取ったことがないと健康祝金を受け取れる特約が付いた保険も、健康増進を応援していると言えそうです。
従来の生命保険は加入時に健康状態の告知をしますが、加入後の健康状態を問われることはありませんでした。健康増進型の生命保険は加入後も健康であることを求められるので、加入者は気が抜けないかもしれませんが、健康増進には一定の効果があるでしょう。加入者が健康になれば加入者のメリットは大きく、保険会社にとっても給付金支払いが減ることから大きなメリットがあるので、今後も健康増進型の生命保険は続々と登場するでしょう。
※各健康増進型生命保険の詳細については、取り扱いしている各保険会社へ直接確認して下さい。
筆者:松浦建二